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円形脱毛ではなかった症例

2010年11月26日

「毛根検査」で、逆に円形脱毛症ではなかったと判明することもあります。


間違えやすいのが、膠原病の一種で「剣創状強皮症」です。

一見、単発性円形脱毛症のように見えますが、病巣の形、皮膚の色、皮膚の状態が異なります。

病巣は字のごとく、円形ではなく剣のように細長い形です。

赤みをおび、皮膚は萎縮したようにやや硬さがあり、通常の皮膚状態とは異なります。

毛根は、円形脱毛症と同じ萎縮毛ですが、脱毛数は少なく萎縮毛の割合も低いです。

「剣創状強皮症」を疑った場合、更に血液検査を行なって診断します。


単発性円形脱毛症は、放置しても自然治癒し、あるいは再発をくりかえします。

「剣創状強皮症」の場合は、急激な悪化もないかわりに、発毛もありません。

何年も同じような状態で脱毛したままか、ゆっくり少しずつ病巣が広がって行きます。

脱毛以外でも、症状がでてきます。

微熱が続いたり、関節痛・筋肉痛などが起こります。

「剣創状強皮症」であれば専門の皮膚科で「膠原病」の治療を受けて頂きます。



「剣創状強皮症」の病巣に発毛の期待はあるかというと難しいです。

マイクロスコープで皮膚を拡大観察するとわかりますが、皮膚は萎縮して毛穴は閉じてしまっています。

しかし、脱毛した病巣はそのまま放置という訳ではありません。

「瘢痕拘縮」といって、病巣の皮膚を切り取り縫い縮めることで目立たなくすることは可能です。



「膠原病」も円形脱毛症と同じ自己免疫疾患です。

免疫細胞が結合組織の膠原繊維を異物と判断して攻撃します。

結合組織は、筋肉/皮膚/関節など体中に存在し、

病変の場所で「リウマチ」「全身性エリトマトーデス」「強皮症」などの病名がついています。


皮膚にも膠原繊維があるため、どのような「膠原病」でも脱毛の症状が見られます。

その中でも特に「強皮症」が頭皮に発症した時は、病変は脱毛してしまいます。



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Posted by ヘアクリニック新垣 at 08:00│Comments(0)毛根検査について
 
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